SSH接続を使用して接続元から接続先にファイルをコピーする場合、scp
コマンド(Secure Copy Protocol)を利用するのが一般的です。
ここでは基本的なscp
コマンドの使用方法をステップバイステップで説明します。
1. scp
コマンドの基本形式
scp
コマンドの基本形式は以下のとおりです。
scp [オプション] <コピー元のファイルパス> <コピー先のパス>
<コピー元のファイルパス>
: ローカルシステム上のファイルのパス、またはユーザー名@ホスト名:ファイルパス
の形式でリモートシステム上のファイルのパス。<コピー先のパス>
: コピー先のローカルシステム上のパス、またはユーザー名@ホスト名:ディレクトリパス
の形式でリモートシステム上のパス。
2. ローカルからリモートへのファイルコピー
ローカルマシンからリモートサーバーにファイルをコピーするには、以下のコマンドを使用します。
scp /path/to/local/file ユーザー名@リモートサーバーのアドレス:/path/to/remote/directory
3. リモートからローカルへのファイルコピー
リモートサーバーからローカルマシンにファイルをコピーするには、以下のコマンドを逆に使用します。
scp ユーザー名@リモートサーバーのアドレス:/path/to/remote/file /path/to/local/directory
注意事項とヒント
- リモートサーバーへの接続にSSHキーを使用している場合、
-i
オプションを使用してキーファイルのパスを指定できます。
scp -i /path/to/private/key local_file ユーザー名@リモートサーバー:/remote/directory
- ディレクトリ全体を再帰的にコピーするには、
-r
オプションを使用します。
scp -r /path/to/local/directory ユーザー名@リモートサーバー:/path/to/remote/directory
- ポート番号を指定する必要がある場合は、
-P
オプション(大文字のP)を使用して指定します。
scp -P ポート番号 /path/to/local/file ユーザー名@リモートサーバー:/path/to/remote/directory
これらの手順を実行することで、SSH経由でファイルを安全にコピーすることができます。