探検ファクトリー▽宮城・石巻 カツオ・マグロ 遠洋漁業を支えるアルミ船工場
令和5年2月17日放送 NHK総合
すっちー 礼二(中川家) 剛(中川家)
【造船工場を訪れて】
国内シェアNo.1!アルミ製の漁船を作る船穀チーム
遠洋漁業で大活躍している造船工場を訪れました。
こちらでは、巨大な本船に搭載され、漁の際に補助を行う4隻の船を製造しています。
1・2・3・5号艇がありますが、ちょっと驚いたのは4号艇が欠番になっていること。
どうやら漁師さんたちが縁起を担いでいるようですね。
海外まき網漁で使用する船は全てアルミニウム製です。
アルミは錆びにくく、軽量で小回りが効くのが特徴だそうです。
この会社では4隻1セットの搭載艇において国内シェアNo.1を誇っているんですよ。
船作りは船穀チームと艤装チームに分かれ、各チーム4~5人が作業にあたっています。
船底の板をベースラインにして骨組みを溶接し、側面の板も溶接していくんですね。
アルミの切断や溶接作業はすごく迫力があって見学する価値あり!
手作業で削り落としたアルミの格子模様
別の船を見学しました。
1号艇は他の3隻よりも大きく、網を引っ張る役割を担っています。
一方、5号艇は艤装チームが設備を取り付ける最中でした。
船体に付いている格子模様はアルミを溶接すると反対側が少し膨れるため、それを平らにするために手作業で削り落としたものだそうです。
細かい作業ですが、この格子模様がまた船に個性的な印象を与えていて素敵ですね。
船上にも登ることができました。
船のエンジン周りの配管作業は艤装チームにとって重要な仕事です。
また、操舵室の作成も彼らの担当で、別場所で作ってから船に取り付けるのだとか。
3号艇と5号艇は船内の設備が少ないため、操舵室も簡素な作りとなっていますが、司令塔の2号艇は操舵室が個室となっているそうです。
一つ一つの船に丁寧な仕事が施されていることが伺えました。
仕上げに水面を狙う魚の群れを誘う穴!
最後に漁の司令塔である2号艇を見学しました。
完成間近で、塗装と電気工事を済ませるだけとのことでした。
船についている穴は、水を出すことで水面のしぶきを小魚の群れと勘違いさせ、大きな魚を誘ってくるためのものだそうです。
ちょっとした仕掛けが、漁の成功につながるのですね。
2号艇にはベテランの漁師さんが多く乗るそうです。
積み重ねた経験と知識が詰まった船といえるでしょう。
漁業において船は漁師さんたちのパートナーであり、命を預ける相棒でもあります。
だからこそ、船作りには丁寧な仕事が求められるのでしょう。
この造船工場の訪問は興味深く、海を舞台にした仕事の奥深さを感じることができました。
アルミ製の漁船がどれほど頑強で優れた特性を持つか、そして技術者たちの職人技が光っている様子に、心から感心しました。
#海洋#漁業#職人技